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例えば6カ月ごとにお金を借りてくる。
まずTM銀行からxx億円借りてくる。 6カ月間。
このとき最初の6カ月が3%だとします。 1500万円の金利支払いです。
M銀行にとってはTM銀行からxx億円6カ月間借りてきて、T社に5年間の固定金利でお金を貸している。 金利は6%もらって。
金利スワップの金利部分の流れと同じですよね。 T社から5%もらって、TM銀行に3%を払っている。
5年融資の6カ月調達。 融資をしてから6カ月たちxx月xx日になりました。
TM銀行からは6カ月間しか借りていないからお金を返さなくちゃいけない。 そこで次にMS銀行から6カ月のお金を借りました。
MS銀行から借りたxx億円でTM銀行から借りたxx億円を返すわけですね。 xx月xx日の6カ月金利は6%に上がっていたとします。
半年間の支払い利息は3000万円。 この半年間はT社から5%2500万円もらって、MS銀行に3000万円払う。

まさに金利スワップの利息の部分の流れと同じですよね。 それでは金利スワップと融資業務、何が違うかというと、元本が動かないだけなんです。
金利スワップは元本のお金を動かしていないんです。 xx億円というお金は全然動いていないのです。
xx億円の想定元本に対しての利息支払いが動くだけなんです。 いいですか、想定元本ですよ、想定元本。
貸し金の場合はxx億円動いているんです。 ですから貸し金の場合にはM銀行のバランスシートとしては借入金xx億円。
貸し金xx億円が計上されます。 バランスシートが膨らむんです。

ちゃんとお金が動いています。 スワップは元本は動いていないです。
利息だけです。 太い線はないですよ。
金利を交換するという約束だけです。 要するに元本分のお金がなくても、金利スワップを使うことによって、まったく貸し金と同じ経済効果を得られるわけです。
ところがW氏が「M銀行では5年前に存在しなかった商品が、xx%もの利益を生んでいる」とスピーチをした当時、日本の銀行は金利スワップをしていませんでした。 日本の銀行は金利スワップに関しては約5年くらい遅れましたね。
なぜかというと、私の推論ですが日本には長短分離政策というのがあったせいなのだと思います。 長短分離政策というのは、長銀や信託銀行は長いお金を集めて、設備資金のように長い資金を貸しなさい。
地銀とか、都銀は短いお金を借りてきて、運転資金のような短い資金を貸しなさいという政策なのです。 長いお金と短いお金を扱う銀行は違うんですよというのが長短分離政策だったのです。
ところが金利スワップが発展するとこの長短分離政策が崩壊してしまうのです。 昔は新しい商品を発売したり使用したりする時には大蔵省にお伺いを立でなくてはいけなかった。
大蔵省に行き、「金利スワップやっていいですか?」と聞けば大蔵省が「いい」と言うわけがないんです。 長短分離政策に抵触する商品ですから。

ですから駄目と言われるものを聞きに行くわけにいかなかったので、誰も聞きに行かなかった。 大蔵省も困っていたと思いますよ。
こんなことをやっていたら欧米金融機関に絶対遅れちゃうと思いながら、一方で既得権益を主張する人達を説得しなければいけない。 興長銀とか、信託銀行の存在意義がなくなっちゃうわけで、そう簡単に長短分離政策を放棄出来ない。
既得権益は規制があったゆえに守られた。 そうしているうちにどんどんどんどん欧米の銀行が金利スワップを駆使して業績を伸ばしていった。
私はその当時、金融制度調査会の参考人として呼ばれたことがあります。 欧米銀行のリスク管理について報告してくれというんで報告しに行ったのですけれども、その時に金融制度調査会の委員から質問コーナーで質問されました。
委員って日本の銀行の偉い人ばかりなんですね。 「さん、長短分離政策はどうあるべきだと思いますか」って。
聞かれたのはいいんですけど、「あるべきか?べき論なんか話している時期じゃもうない。 金利スワップが出来ちゃって、世界の金融の世界ではスワップが当たり前のように使われている、日本以外では。
そんなときに長短分離政策もへったくれもあったもんじゃない。 べき論なんか議論してもしょうがないじゃないですか」というふうに答えたかったんですが、その委員の方は前に私が勤めていた銀行の副社長の方だったんです。
私はすぐに長いものに巻かれちゃうんで、そんなことを、その方の前で言えるわけないんです(笑)。 それやこれやで、日本の銀行の金利スワップへの取り組みは5年くらい遅れたと思います。

その後日本ではジワジワと金利スワップが始まったのです。 まさにやってはいけないブラックの世界だったのが皆がやり始めたことによって、この商品自身が灰色になって、段々ホワイト。
皆がやるからなし崩し的にOKになったのです。 「赤信号、みんなで渡れば怖くない」というやつですね。
契機は、某興長銀の動きだったと思います。 8年前になると思いますけど、長銀とか、興銀が発行した利付債、ディベンチャーの利回りが7、8%あった時があります。
その時はテレビニュースで興長銀の巨頭にものすごい行列が出来たという話をしょっちゅうやっていました。 私も会社の仕事をほっぽらかして、2、3時間、興銀本店の窓口に並びましたね。
同日一休みは1時間弱しかない。 しかし、これだけ高い金利の債券買いをのがしてなるものか!とね(笑)。
当時は皆、「金利はピークでこれから下がる」と思っていたのですね。 高い金利を払ってくれるうちに、長い5年ものを買おうと思ったのです。
金利が上がると思ったら短い期間の債券を買って金利が上がってから長い期間の債券を買いますよ。 皆が金利が下がると思うからこそ、当時、長い興長銀債を買ったのです。
その前に話をしておきますと、興長銀の本来のピジネスというのはさっきお話ししたように長期のお金を集めて長期に貸す。 5年の興銀債や長銀債を売ることによってお金を集めて、それを例えばT社に5年貸すのですね。
これが本来の興長銀の仕事。 T社はいい企業ですから、長期プライムレートが適用されるでしょう。

長期プライムレー卜というのは(今は達っちゃいましたけど)、昔は利付債のレー卜にプラス0.9%だったのです。 5年利付債のクーポンに0.9%足した金利をT社から受け取っていたのです。
ですからIBJ(日本興業銀行)には0.9%の利ざやが必ず残ったわけですね。 ところで皆金利が下がると思うから一生懸命興長銀債を買った。
ということは借金をするほうのT社は5年という長期て借りたくはないですよね。 さっき言いxxxxした。
金利が下がると思うならば最初に短く借りて、それから金利が下がりきったところで長く借りるのが経済原則にのっとった行動ですから。 これから金利が下がろうというとき5年という長いところでお金を借りる人はいないですよね。
例えば金利がxx%のときに5年の固定金利でお金借りる人がいるかというと、まずいないですよ。 興長銀にとってみると行列をなして個人が債券買っていくわけですからお金はどんどんどんどん集まってきちゃうわけです。
ところがT社は5年で借りてくれない。 5年間借りるのはいいけど、変動金利すなわちレー卜は6カ月の見直しなら借りてもいいですよ。

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